みなさんは、【 アノマリー:anomaly 】という言葉をご存知ですか?
アノマリーとは、株式市場において具体的な論理的根拠があるわけではないけれど、経験則的に観測できる規則性のある値動きの事を言います。
ようするに、何でそうなるか分からないけど、なぜかそうゆう値動きをする事象。のことを言います。
この記事では、日本の株式市場での月ごとのアノマリーを紹介していきます。
株式の取引をするにあたり、知識として知っていれば
いつか何かの役に立つかも しれませんので、ぜひ最後まで読んでみて下さい^ー^
それでは紹介です。日本の株式市場には1年の間に次の7つのアノマリーが存在します。
1月効果
1月効果とは、1月株高12月株安と言われ、12月は株価が下落し、1月は上昇する確率が高いとされるアノマリーです。
税金対策として年末12月に売りが出る一方で、年明けには新規の投資資金が流入しやすいとされています。
節分天井、彼岸底
節分ごろ(2月上旬)に高値(天井)をつけてから徐々に下げていき、彼岸ごろ(3月中旬)に底をつけるというアノマリーです。
1月効果で、1月から節分ごろまで投資資金が流入する事によって上昇し、確定申告期限と年度末である3月は下落(調整)しやすくなります。
個人投資家は税金資金を捻出するために株を売り、機関投資家は年度末で一旦ポジション調整に動くと言われています。
彼岸底のあとは、4月の新年度入りとともに、株価は上昇に向かうとされています。
4月効果
4月の新年度に入ると上昇し、鯉のぼりの季節が過ぎたら下降していくというアノマリーです。
彼岸底、鯉のぼり天井とも言います。
新年度では『節分天井、彼岸底』で整理した資金が再度市場に流入して上昇していき、
GWを前後に徐々に下落(調整)に向かうと言われています。
GWの値動き
GW(ゴールデンウイーク)は、しばらく休場となることから様々な思惑が働き、非常に激しい値動きとなることが多いとされています。
夏枯れ相場
夏枯れ相場とは、海外では夏季休暇、日本ではお盆休みなどの休暇のため、
市場に参加する投資家が激減して株価の動きが鈍くなり、閑散相場になりやすくなるといったアノマリーです。
この時期は、ちょっとした材料で上げ下げが激しくなり、リスクが高くなると言われています。
9月~10月の相場
9月は世界的に最も株価が落ちやすい月と言われており、株価はどん底になりやすくなるとされています。
10月に入ると9月の相場を引きずり弱い展開になりやすいと言われており、過去の暴落の多くはこの時期に集中しています。
この時期に起きた過去の暴落を紹介します。
<日本のバブル崩壊>
1990年10月
バブル経済を抑制する目的で実施した金融引き締め策が要因となり、前年12月には40000円近くあった日経平均株価が、1990年1月から下落に転じ、10月1日には一時20000円割れと、わずか9ヵ月で半値近い水準まで暴落しました。
<ドッドコム・バブル>
2000年10月
ドッドコム・バブルと呼ばれるインターネット関連銘柄人気が頂点に達した後、金融引き締めを背景に関連銘柄は急落に転じました。
2000年3月に20000円だった日経平均株価は、10月に15000円を割り、2001年8月末には10000円を割る寸前まで暴落しました。
<米国同時多テロ事件>
2001年10月
2001年9月11日に起こった同時多発テロの影響により、翌12日に日経平均株価は10000円を、10月には9000円を割りました。
<リーマンショック>
2008年10月
アメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスが2008年9月に経営破綻したことに端を発して、連鎖的に世界規模の金融危機が発生しました。
9月中旬に12000円台だった日経平均株価は10月末には6000円台にまで暴落しました。
12月の節税相場
12月は節税売りの傾向があり、含み損の株式を売却する事が多く、株価が下がりやすくなると言われています。
節税売りが一巡すると、早ければ年末から1月まで買われ、1月効果としてまた1年のスパンが始まります。
以上で、日本株の月別株価アノマリーの紹介を終わります。
今回紹介したアノマリーを知っている事で、いつかどこかで何かの役に立つ事があるかもしれません。
この記事が、少しでも誰かの役に立てばうれしく思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました^^